地域工務店の家づくり
5つの心得

rule

その一、
素材を吟味すること

「木の家」をうたった家づくりが、世の中に溢れています。
外見からは違いがまったくわからないほどの人工的な建材が世の中には溢れています。
そしてそれを理解することなく家づくりに取り組んでいる方が多く見受けられます。
ぜひ、本物の木、無垢の木を知ってください。

国産無垢材

日本には冬の乾燥する時期もあれば梅雨の多湿なときもあるといった、とても独特の気候です。よって国産材を使って家を建てるということは、日本の気候に合った「木」で家を建てるということです。湿気に強い国産材を使うのがもっとも理にかなっています。
また、輸入材と違って輸送にかかる時間も少なくてすむので、シックハウスの原因となる防虫剤や防腐剤を使う必要もありません。
無垢材に対して、複数の材木を接着して作られた集成材を構造に使った家づくりも多く見受けられます。集成材は貼り合わせることで強度が安定するメリットがありますが、接着剤の健康への影響が心配されます。また、日本で集成材が一般的に使用されはじめたのは1960年頃からで耐久性・耐候性は未知数な部分があると言わざるを得ません。輸入の集成材など存在しなかった時代に建築された法隆寺など千年以上もっている建物の構造材にも国産無垢材が使われています。

近くの山の木で家をつくる

埼玉県産材の高品質でグレードの高い木材を山側から直接購入し、適正な価格でお客さまに供給することにより、長期的な視点で森を守り、育てていくための仕組みです。家を建てることが森林再生につながるのです。
安定した需要と国産材の「木の家」の良さを山へ伝えることで、山で働く人々の林業へ対する誇りが育っていきます。
それは、山と海を守り、地球の温暖化を防ぐ大きな運動にもつながるものです。

自然素材

どんなに科学が進歩しても、自然の木よりも住まいにふさわしい素材はない。
木は生きものだから作り手の心が宿り、住む人の毎日を優しくつつみます。
人にも環境にもやさしい安心・安全な選び抜かれた自然素材は永く耐久性と品質を保ち、健やかで豊かな暮らしを叶えます。
自然素材の家は、1年中「心地よく」暮らすことができます。
漆喰や珪藻土の壁は臭いを取り、家全体から無垢材の木の香りに包まれます。
湿気の多い夏でも無垢材の床はサラサラで、冬は素足でもあたたかく、自然素材の家には心身ともに心地よさがあります。
自然素材は、時間が経つにつれて経年劣化するのではなく、むしろ味わいが出て経年美化していきます。
ヒノキやスギ、マツの無垢材の床板は年々色味が深まり飴色に変化します。
年を重ねるごとに変化する家は、長く住めば住むほど愛着が湧いてきます。

暑い夏も寒い冬も、素足で過ごす心地よさ、木には自然素材ならではの優しさがあります。
四季を通じて素足で過ごせる、その心地よい感触を楽しむことができるのも木の家の醍醐味。
そこにいると落ち着くという精神的なやすらぎも与えてくれます。
そのような環境のもとで育った子どもは、木が命あるものであることを無意識のうちに感じるため、むやみに自然や人を傷つけたりはしないでしょう。