地域工務店の家づくり
5つの心得

rule

その三、
削るべきお金を知ること

家を建てるのは誰か、それはいうまでもなく大工さんです。
しかし、社員大工を抱える工務店は10社に1社もないという事実をご存知でしょうか。

多くのハウスメーカーは直接大工などの職人を雇用せず、地元で営業している中小工務店または下請会社を使っていることがほとんどです。
メーカーの社員大工さんがつくるのではなく、施工会社(別の会社)の大工さんがつくるのです。

すると当然ながら、費用にも差が生まれます。
もし、まったく同じ素材を使って、同じ工期で同じような家が建つとすれば、そのようなハウスメーカーと比べ、
直接工事にあたる地域の工務店のほうが工事費としては「適正な」額といえます。

直接工務店に依頼した方が
良い場合

「メーカー品でないと心配」、「メーカーの商品開発力を高く買いたい」という人は、ハウスメーカーにご相談されるのがよいかもしれません。
しかしそうでない人は、地域の工務店に相談してみてはいかがでしょうか。
大量生産しているハウスメーカーはそのスケールメリットにより原材料や人件費を効率よくまかなっているのは事実でしょうが、一方でテレビCMや豪華なカタログなど、多額の広告宣伝費を使っているのです。
仮に同じ家をつくるとしたら、地域の工務店に依頼する方がハウスメーカーに頼んだ場合より広告宣伝費に多額の費用をかけていない分「より良い素材」に費やすことができます。

浮いたお金は構造や断熱の性能へ

見積書をもらったら、是非詳しい説明をお求めください。図面と照らし合わせながら、どの部分がどの金額なのか、どこまでその見積もりに含まれているのかを十分確認し、ご理解に努めていただきたいです。
また、安易に値下げをする会社はオススメできません。それでは元々提示された費用は何だったのかとなります。値下げに際しては、「どこをどうすることによっていくら下げることができる」という具体的な説明を求めてください。
逆にお金をかけてほしいのは、家の真価を決めるといっていい構造や断熱等のいえの性能に関わる部分、こちらにお金をたっぷりかけてください。
完成後はなかなかやり替えることのできない部分であり、その家の耐久性や快適性を決めます。
また暮らしはじめてからのランニングコストにも大きく影響してきます。家族の安心・安全を確保するためにも、構造や断熱の性能へ投資する意味は大きいのです。

木の躯体は、地震に強い

「木造住宅は鉄やコンクリートの家より弱いのではないのか」という誤解をもっておられる方が、まだまだいるようです。たしかに木は鉄やコンクリートより軽いし、一見、弱そうに見えます。
しかし、家の構造体に使うとき、この軽さがプラスに働くのです。同じ重さで比較すると、たとえば杉の木は鉄の約4倍、コンクリートの約200倍もの引っ張り強度をもちます。曲げる力に対する強さも、杉は鉄の3倍、コンクリートの4倍もあるのです。
このことがどういう意味をもつかというと、地震に強いのです。地震からくるエネルギーは建物の重さに比例しますから、軽ければ軽いほど受ける破壊力は少なくなります。軽い素材でしなやかに、揺れを受け止めるのです。
さらに、年月と共に強度がどのように変化するかを見ると、鉄やコンクリートが次第に下がっていくのに対し、木は100年や200年はまったく衰えないことがわかっています。