地域工務店の家づくり
5つの心得

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その二、
「誰が釘を打つか」を
理解すること

機械化と効率化が追及される昨今、
丹精込めてすばらしい住まいを作り上げようとする職人の心と技は失われつつあります。
私たちは最先端の建築ノウハウや技術を駆使する現在においてもなお、
ものづくりの原点ともいえる匠の魂を守り通し、家づくりに発揮したいと考えています。

「ぼくのうち、
大工さんがつくるんだ。」

これは大野建設の社員が考えたわが社のキャッチフレーズです。
まるで当たり前のようなことですが、今は当たり前でない現実もあります。
大手ハウスメーカーやローコストメーカーなど建築業界のほとんどは「下請け」であり、その建築業者に工事をする人(施工者)がいないのが現状です。
114年前に大工で創業した大野建設は、そんな当たり前のことを当たり前にしっかりやるために、今でも社員大工を育て続けています。

社員大工の育成

地道な仕事をきちんとする。素材を知り、気候風土を知る。
一棟一棟心を込め喜んでいただける仕事をする。
お客様と長い歳月にわたり家守りとしてお付き合いさせていただくために、大工職人の技と心を次の世代へ着実に継承させる必要があります。
大野建設では確かなノウハウと志を持つ大工を創業時から自社で育成しています。
現在も社内で「大工育成塾」を開講し、ベテラン大工棟梁が大工としての基本的なマナーから規矩術(きくじゅつ)、墨付けなどを若手社員大工に直接指導しています。

大工の心

技術と同じぐらい大切にしているのが大工の心です。住まうお客様のことを考えながらコツコツと釘を打っていく。
そんな大工の手仕事は、工業化された現代の住宅と比べると効率が悪いかもしれませんが、そこには大工の「気持ち」があります。
どうすればもっと喜んでもいただけるか、もっと居心地のいい家になるのかを常に考えながらつくる家には、お客様の顔も知らぬまま部材を組み立てただけの家にはない、愛着ともいえる住み良さがあるはずです。
大工が気(き)持ちを込めて、技術の粋を尽くして建てる家——それが「きづくり」です。